あなたが「ハイブランド」と聞いまず思い浮かぶブランドはなんでしょうか?
その問いに対する答えのひとつに「エルメス」を思い浮かべた人は多いのではないでしょうか。そのエルメスの中でも、ブランドのイメージに直結する象徴的なバッグが「バーキン」です。
今回の記事では多くの女性を惹きつけるエルメスのバーキンについてご紹介します。
エルメスのバーキンとは?簡単にご紹介します
まずは、エルメスの象徴的バッグ「バーキン」がどんなバッグなのか簡単にご紹介します。
「バーキン」が誕生するきっかけは1981年。現在もイギリスで女優や歌手として活躍しているジェーン・バーキンさんが飛行機に乗った時のことです。
バーキンさんがたくさんの荷物を詰め込んだ籠バッグの中身をぶちまけてしまった様子を、たまたま機内で隣の席に座っていた男性に目撃されます。男性はバーキンさんに「ポケットがついたカバンにしたら良いのでは?」という提案をします。
この隣の席の男性、実は当時のエルメスの社長であったジャン=ルイ・デュマ氏でした。
バーキンさんは当時すでにエルメスで有名だったケリーバッグを例えに出し「大きく口が開く、ケリーバッグのような鞄があればいいんだけど」と話をしたそうです。
その話を元にエルメスがバッグを制作し、バーキンさんに贈られたバッグが現在世界中で愛されている「バーキン」です。
当初はバーキンさんに贈られたバッグだけでしたが、バッグの制作に関わった女性スタッフにもデザイン性と収納力を兼ね備えたバーキンのデザインが好評で、発案者のジェーン・バーキンさんの名前をつけて、エルメスの商品として販売するようになりました。
バーキンは機内での偶然の出会いが生み出したバッグだったのですね。
バーキンの色やサイズ・素材などの展開はどうなっている?

偶然の出会いが生み出したバーキン、現在では多彩なサイズと素材で展開しています。
シーズンごとに色や素材が企画されたバーキンが発売されますが、エルメスの顧客になれば素材や色、サイズが自由にカスタムできるパーソナルオーダーのバーキンを作ることも可能です。
バーキンはどんなサイズや素材で作られているのか、ご紹介します。
バーキンのサイズ展開
まずはサイズ展開。バーキンは、「25、30、35、40」の4つのサイズがあります。
サイズ | 寸法(幅×高さ×奥行き 単位:センチ) |
---|---|
25 | 25×20×13 |
30 | 30×22×16 |
35 | 35×25×18 |
40 | 40×30×21 |
バーキンのサイズを表す数字は、バーキンを正面からみた幅の寸法を表しています。
25は、コンパクトで普段使いにはやや不向き。パーティーバックやポーチにような使い方がおすすめです。
30は、長財布やスマホ、ポーチなどを入れて普段使いできるサイズ。身長160センチ程度の体格の女性が持つなら30のサイズ感がちょうどいいです。B5サイズが入る大きさです。
35は、ビジネスシーンで使いたい人におすすめのサイズ。A4サイズの書類やノートパソコンなどを入れることができます。日本人女性は日常使いのハンドバッグとして使うには、やや大きい印象です。
40は、大容量が魅力です。女性であれば小旅行のバッグとしても利用できるサイズです。ただし、サイズが大きいだけにバッグ自体の重量があり(1500g程度)長時間持ち歩かなければならない旅行には不向きです。色や素材の選び方によっては40サイズは、男性が持っても素敵なサイズです。
バーキンのカラー展開

バッグの色は、持つ人の印象を決める重要なポイントです。バーキンはどんなカラー展開をしているのでしょうか。
エルメスが取り扱う革はカラーバリエーションが豊富。ベーシックな黒や茶のような色だけでなく、赤・青・ピンクなど個性的な色もあります。
また同じ色でも、トーンが違うものや素材の違いで全く違った印象になります。
ベーシックな黒や茶などが普段使いには向いているかもしれませんが、バーキンは、毎年春夏・秋冬の2シーズンに限定色を発表しています。近年、限定色は鮮やかな色味のものが多いので個性的なバーキンを入手したい場合は、シーズンごとにどんな色のバーキンが発表されているがチェックしてみるといいですね。
トゴ・アルデンヌなど革素材の展開

エルメスは、もともと馬具や皮革製品を作る会社としてスタートしたので、取り扱っている革の種類も豊富です。
雌牛や仔牛の革を型押ししたものや型押しなしのスムース素材などバリエーションが数多くあります。
また、型押しとひとくくりにしても型押しの柄が何種類もあり、スムース素材も革の種類の違いで雰囲気が変わります。
牛革では、「トゴ」や「アルデンヌ(現在は廃盤)」と言われる、型押しされたものが主流。中古市場で流通しているものも型押しの牛革素材のものが多いです。(上記の青いバッグの写真のバーキンは「トゴ」を使っています)
また、牛革だけでなく、ワニ革やオーストリッチなど、より個性的な印象を与える素材のバーキンもあります。
素材が違えば当然革の硬さも違うため、柔らかい革はしなやかな印象になりますし、硬い革なら型崩れしにくくカチッとした印象になります。
サイズ×カラー×素材の組み合わせで、バリエーション豊富なバーキンが存在します。
バーキンの一番人気は?
バーキンにはサイズ、色、素材で無数の組み合わせがあることがわかりました。実際に購入を検討する場合、どんな組み合わせにするか迷いますよね。
人気がある色や素材の組み合わせのバーキンを選べば間違いないと思いがちですが、組み合わせは無数にあり、一概に「◯◯が人気」というのは言い難いようです。
バーキンを持つ用途によって、選ぶべき組み合わせは変わるので参考までにご紹介します。
ファーストバーキンや一生モノのつもりで購入する場合
まず、バーキンを初めて購入する場合や、一生ものとして購入する場合。この場合は、
- サイズ・・・30
- 色・・・黒系
- 素材・・・トゴ(型押しの雄仔牛革)
この組み合わせのバーキンは「無難」ではありますが、失敗がなくファーストバーキンにおすすめ。
また一生モノとして購入する場合も、飽きが来るような個性的なモノを選ぶよりは、使えるシーンが多い汎用性の高いものを選ぶと良いでしょう。
ふたつ目以降・明確な用途や好みがある場合
ファーストバーキンで汎用性のある組み合わせのものを入手したら、セカンドバーキンは自分の好みを思いっきり反映させた、個性的なバーキンはいかがでしょうか。例えば
- サイズ・・・25
- 色・・・青系、赤系など
- 素材・・・スイフト(スムースの雄仔牛革)
ファッションのアクセントになるようなカラフルなバーキンがおすすめです。
個性的なカラーにスムース素材を組み合わせると、カジュアルになりすぎず女性らしいエレガントさも演出できます。
また、ファーストバーキンであっても、自分の好みや使いたいシーンが明確な場合は、個性的なバーキンを選ぶのも良いですね。
やっぱり高価?!バーキンを買いたい!売りたい!

ここまで紹介したバーキンについてご紹介してきました。
「自分だったらこんなバーキンが欲しいな♪」となんとなく頭の中でイメージは固まってきた人もいるはず。
しかし、ご存知の人も多いかと思いますが、高価なバッグです。
高品質な素材を高い技術でバッグに加工するため、お値段が張ります。人気の素材「トゴ」の30のサイズの新品のバーキンの価格は140万円程度〜という相場です。(2018年現在)
ただし、この140万円程度〜というのは、あくまで一例で素材やサイズが変わると価格が大きく変動します。
また、中古でもバーキンは購入できますが、世界的に人気があるバーキンは中古市場でも価格が崩れにくく、美品の中古品なら100万円超え、というのは珍しい話ではありません。
バーキンを買うならどこで?

お値段を聞くだけで庶民には敷居が高く感じますが、バーキンを「憧れ」や「一生もの」として手に入れたい人も多いはず。エルメスのバーキンはどこで買うのがいいでしょう?
国内のエルメス直営店
新品の本物のバーキンを入手するなら、日本全国に路面店やデパート内で出店している直営店へがおすすめです。
ただし、店舗にいつでもバーキンがあるとも限らないし、バーキンが店頭に並んでいて手にとって見られるようにはなっていません。
また、一見さんが店舗でバーキンにお目にかかれることはありません。何度か店舗に足を運んで、商品を購入し顧客としての実績を築いて初めてバーキンを案内してもらえるケースがほどんどです。
国内のエルメス店舗で購入するメリット・デメリット
<メリット>
本物を購入することができる
憧れのメゾンで買い物をする、という体験ができる
国内のため言葉のい心配なく買い物ができる
<デメリット>
顧客としての下積み必要。敷居が高いと感じる場合も
店舗に出向いて目当てのバーキンがあるとは限らない
海外のエルメス店舗で購入するより価格が高い場合がある
ちなみに、エルメス直営のオンラインショップではバーキンは購入することはできません。(2018年現在)
パリ本店や海外のエルメス直営店

続いては、同じエルメスの店舗でも日本ではなく海外の店舗で購入する方法です。
海外店舗も日本と同じく、常にバーキンが店舗にあるとも限らず、一見さんがバーキンを購入するのは難しいようです。
また店舗にバーキンがあったとしても、買い物をする観光客が多い地域の店舗だとバーキンを見るだけでも予約が必要な場合もあるようです。
海外での購入を考えている場合は、事前にリサーチをした上で店舗に出向くことをおすすめします。
海外のエルメス店舗で購入するメリット・デメリット
<メリット>
本物を購入することができる
憧れのメゾンで買い物をする、という体験ができる
日本国内で購入するよりお安く購入することができる場合がある
<デメリット>
一見さんではバーキンが購入できない場合がある
店舗に出向いてバーキンがあるとは限らない、あっても見られない場合もある
店舗の地域によっては言葉の心配もある
国内のブランド製品専門店
エルメスの店舗ではある程度お買い物の実績を積んではじめてバーキンを勧められるようです。エルメスというブランドに惚れ込んでお買い物を楽しみたい人は、ぜひエルメスの店舗でのお買い物を楽しみましょう。
しかし、手っ取り早くバーキンを買えればそれでいい、という方もいると思います。そういった場合は、ブランド製品専門店を利用してみましょう。
エルメスの店舗で購入しなければ、偽物を販売されるのではないか・・・という不安を感じる人もいると思いますが、実績のあるブランド専門店であれば偽物をつかまされることはありません。
ブランド専門店の中には、オンラインで購入できる店もあります。しかし、出向くことができる店舗があるなら安い買い物ではないので、実際に目で見て、手にとって選ぶのがおすすめです。
ブランド専門店で購入するメリット・デメリット
<メリット>
購入の実績に関係なくバーキンを購入することができる
新品・中古の在庫があるので実際に見て比較検討・購入できる
新品にこだわりがなければ中古品で安く購入できる場合もある
<デメリット>
新品の場合はエルメス直営店で購入するより値段が高い
人気やプレミアが付いているものは価格が上がっている可能性がある
オーダーメイドはできないので、好みの素材や色の組み合わせのものが見つからない場合もある
入手したバーキンを売りたい!売り時は?

せっかく購入したバーキンだけど、都合で手放す場合、どうしたら良いでしょうか。また、少し高く売るにはどうしたらいいのでしょうか。
色と素材・サイズの組み合わせで値段は変わる
黒などダーク系の色は、使用中にお擦り傷や汚れがみ立ちにくく、中古市場では高値がつき相場安定しています。一方白っぽい色は汚れが目立ち高値つきにくいです。
また、素材は自然な型押しの「トゴ」などベーシックな素材の相場安定しています。
需要の多いベーシックな色や素材のものが買取市場では高値がつきますが、一方で限定の色や素材の組み合わせや、オーダー品など「希少性」が高いバーキンもプレミアで高値がつきやすいです。
バーキンが人気で品薄な状態は続いているため、中古品でも値崩れしにくい環境です。
製造年が新しければ新しいほど良い

バーキンは中古品でも美品であれば値崩れしにくいですが、それでもやはり製造年が新しければ新しいほど、買取価格は高くなります。
ちなみにバーキンは刻印(金具の裏)で製造年がわかるようになっています。中古品を購入する場合も製造年を確認しておきましょう。
サイズは、30>25>35の順で人気
バーキンを先々手放すつもりで所有する場合は、サイズ選びも重要です。
中古市場でのバーキンの人気順は、「30」が一番人気。それに次いで「25」「35」が人気です。
サイズが大きすぎず、小さすぎない汎用性のあるサイズは中古市場では人気です。
もちろん大きな「40」のサイズにバーキンに買取価格がつかない、ということはありません。しかし、先でより良い条件で手放そうと思うなら、人気のあるサイズを選んでおくことも大切です。
パーソナルオーダー品
エルメスの店舗でパーソナルオーダーで作ったバーキンは、「希少性」というプレミアがつくため高価買取が期待できます。
パーソナルオーダー品は、素材や色・サイズの組み合わせで制作されるため、オリジナリティがあり、希少性が高いため高価買取価格がつきます。
状態の悪いバーキンでも買取価格がつくこともある

製造年が近く、人気の色やサイズ、希少性の高い組み合わせのバーキンが高値で買取されやすいのがここまででお判りいただけたと思います。
しかし、バーキンは人気で品薄な状態は続いており
- 中古市場でも需要があること
- 新品の販売価格が年々値上がりしていること
上記のような理由で、状態が悪く使用感のある中古品でも30万くらいの買取値がつくこともあるようです。
汚してしまったり使用感があるものを、手放す場合は廃棄する前に一度買取の相談を業者にしてみると、思わぬ価格がつく可能性もあります。
バーキンを手放す前提で使う時の注意点

先で所有するバーキンを手放す可能性がある方は、以下のことに気をつけて使うと、高価買取してもらえる可能性があります。
- 型崩れさせない
- 丁寧に綺麗に使う
- 付属品も丁寧に扱う・無くさない
高価なバーキンもちょっとしたスレや汚れで買取価格は下がってしまいます。
ビジネスや普段使いで使う場合は、傷なく使うことが難しいかもしれませんが、型崩れや不用意な傷をつけないように丁寧に扱うよう普段から心がけておくといいですね。
まとめ
今回は、エルメスのバーキンについてご紹介しました。
バーキンは、その品質や存在感、全てがスペシャルなバックです。同じバーキンでもサイズ・素材・色の選び方で幾通りものバーキンが存在します。
エルメスの店舗やブランド専門店で、自分の予算や好みにあうバーキンを探してみてください。
出会えたお気に入りのバーキンは、一生ものとして大切に使うもよし、買取価格の安定を味方につけて「手放す前提」でいろんなバーキンを持ってみるもよし。ぜひ愛着を持ってバーキンを楽しんください!